カイマナヒラの美しき旋律｜ハワイの名曲解説

はじめに｜「カイマナヒラ」はハワイの風景が浮かぶ名曲

ハワイアンミュージックの中でも、明るく親しみやすい一曲として知られているのが
「カイマナヒラ（Kaimana Hila）」です。
軽快なリズムと口ずさみやすいメロディーが特徴で、フラダンスやハワイアンバンドの定番曲として長く愛されてきました。

この曲は、ワイキキの象徴として知られるダイヤモンドヘッドをテーマにした楽曲。
聴いていると、青い空と海、のんびりしたハワイの空気が自然と浮かんできます。

「Kaimana Hila（カイマナヒラ）」は、ハワイ語でダイヤモンドヘッドを指す言葉です。

つまり「カイマナヒラ」は、
「ダイヤモンドの丘」＝ダイヤモンドヘッドを意味しています。
ハワイの人々にとって特別な存在であるこの山を、親しみを込めて歌った曲です。

「カイマナヒラ」は、1916年頃に作られたハワイアン・スタンダードのひとつです。
作曲したのは、ハワイアンミュージックの発展に大きく貢献した
チャールズ・E・キング（Charles E. King）。

当時のホノルルの街並みや、人々の穏やかな暮らしを背景に生まれたこの曲は、
時代を超えて歌い継がれ、今もフラやライブ演奏で頻繁に使われています。

「カイマナヒラ」の歌詞は、難しい比喩は使わず、
目の前に広がる美しい風景と、仲間と過ごす楽しい時間を素直に描いています。

代表的な一節

Kaimana Hila
Nānā i ke kūkilakila o Kaimana Hila
（ダイヤモンドヘッドの雄大な姿を見てごらん）

ダイヤモンドヘッドを眺めながら、
ホノルルの街や仲間とのひとときを楽しむ――
そんな、肩の力が抜けたハワイらしい空気感が、この曲の魅力です。

「カイマナヒラ」は、アップテンポで明るいリズムが特徴です。

フラダンスでは、楽しさ・喜び・仲間との一体感を表現する場面で使われることが多く、
観ている人も自然と明るい気持ちになります。

フラの振り付けでは、

といった、情景が伝わる表現が多く取り入れられます。
初心者のクラスでも使われやすく、
「フラって楽しい」と感じやすい曲のひとつです。

「カイマナヒラ」は、多くのハワイアンアーティストによってカバーされてきました。

特にIZのバージョンは、
やさしいウクレレの音色と歌声が印象的で、
リラックスした雰囲気を楽しめます。

「カイマナヒラ」は、
ハワイの風景・人のあたたかさ・陽気なリズムが詰まった一曲です。

この曲を聴きながら、
ワイキキの海辺で過ごすような気分を、ぜひ味わってみてください。