“愛”を紡ぐメレ|ハワイアンソングに込められた深い想いと文化背景
ハワイアンソングに歌われる「愛」はひとつじゃない
ハワイアンソング(メレ)を聴いていると、何度も登場する言葉があります。
それが「愛」。
けれど、メレに込められた愛は、日本語で思い浮かべる“恋愛”だけを指しているわけではありません。
人への想い、家族への感謝、土地や自然への敬意。
メレの中の「愛」は、もっと広く、深く、暮らしと結びついたものなのです。
メレとは何か|想いを語り継ぐ歌
メレは、ハワイに古くから伝わる歌。
文字を持たなかった時代、出来事や感情、歴史を伝える役割を担ってきました。
そのためメレは、娯楽のための歌というよりも、
「想いを残す」「大切なものを忘れない」ための存在でした。
メレに込められる3つの「愛」
① 人への愛
恋人、夫婦、大切な人への想い。
多くのメレでは、直接的な言葉よりも、花や風、海の様子を通して愛情が表現されます。
② 家族・仲間への愛
親から子へ、仲間同士の絆への感謝。
フラの場では、こうしたメレが「贈り物」として踊られることも少なくありません。
③ 土地・自然への愛
山、海、雨、風──
ハワイの自然そのものが、愛の対象として歌われます。
これは「土地と共に生きる」というハワイ文化を色濃く反映しています。
なぜ自然の描写が多いのか
ハワイでは、自然は単なる風景ではなく、
人と同じように尊重される存在です。
- 穏やかな海=包み込むような愛
- 雨=想いの深さ、切なさ
- 風=心の揺れ、伝えたい気持ち
自然を通して愛を語ることで、
メレはより奥行きのある表現になります。
フラで「愛のメレ」を踊るときの心構え
愛をテーマにしたメレを踊るとき、大切なのは大きな動きではありません。
- 視線をやさしく保つ
- 動きを急がず、間(ま)を感じる
- 誰への想いかを心に描く
上手に見せるよりも、「想いを置く」感覚を大切にすると、踊りが自然に深まります。
現代に受け継がれるメレの「愛」
時代が変わっても、メレに込められた愛のかたちは変わりません。
現代のハワイアンソングやフラの中にも、
人・土地・自然を大切にする心は息づいています。
だからこそ、今メレを踊る私たちも、
その想いの流れの一部になっているのです。
まとめ|メレの愛を知ると、フラはもっと深くなる
ハワイアンソングに込められた「愛」は、
恋愛に限らず、人生や暮らしそのものを包むもの。
メレの背景を知ることで、
フラは“振付をなぞる踊り”から“想いを語る踊り”へと変わっていきます。
次に踊るときは、
そのメレが紡いできた愛の物語に、そっと耳を傾けてみてください。