手を大きく動かせばいいわけじゃない|フラの表現がうるさく見える原因
よくある誤解|手を大きく動かせば「伝わる」と思っていませんか?
フラを始めたばかりの頃、よくある頑張り方があります。
それは「手を大きく動かす」こと。
一生懸命に表現しようとして、腕を大きく振ったり、手を遠くまで伸ばしたり。
ところが、そうやって頑張れば頑張るほど、先生からこう言われることがあります。
「うるさく見えるかも」「動きが落ち着かないね」。
ここがつらいところですが、実はこの現象はとても自然です。
フラは“大きさ”で伝える踊りではなく、“丁寧さ”で伝える踊りだからです。
先生たちが大切にしている考え方|大きさより「間」と「質感」
先生たちが見ているのは、手がどれだけ遠くまで動いたかではありません。
見ているのは、動きの質感です。
- 動きが急に始まって、急に止まっていないか
- 手先だけが先に走っていないか
- 動きと呼吸がつながっているか
- 動きの終わりに余韻(間)があるか
手を大きくするほど、これらが崩れやすくなります。
だから先生は「大きくしないで」と言うのではなく、
“落ち着いて見える質感”を先に育ててほしいのです。
できる人・続く人との違い|動きが大きいのに静かに見える人
上手な人のフラは、不思議です。
動きはしっかりしているのに、うるさく見えません。
違いは「大きさ」ではなく、次の3つにあります。
- 速度が一定:急に速くならない
- 肩が動かない:腕だけを振り回さない
- 終わりが丁寧:動きの着地がきれい
一方で、うるさく見える動きは、
速さのムラと肩の緊張と雑な終わりが重なって起こります。
だからこそ、上達の近道は「もっと大きく」ではなく、
「同じスピードで、最後まで丁寧に」です。
なぜその教えが生まれたのか|フラは自然の“静かな強さ”を写す
ハワイの自然は、派手ではありません。
風も、波も、雨も、静かに満ちていきます。
強い波が来る前にも、海は急に暴れません。
風が変わるときも、少しずつ向きを変えていきます。
フラは、そうした自然の動き方を写す踊りです。
だからこそ、動きが「急」「強」「派手」になると、
フラの文化的な質感から離れてしまいます。
先生が言う「うるさく見える」は、
技術の指摘というより、フラの質感を守るための合図なのです。
まとめ|レッスンで意識する一言
手を大きく動かせば伝わる、という考えは、初心者が持ちやすい誤解です。
フラで伝わるのは、大きさよりも「丁寧さ」と「間」と「落ち着き」。
レッスンで意識してほしい一言は、これです。
「大きくする前に、静かに整える」
動きを落ち着かせたとき、フラは不思議なほど深く、やさしく見え始めます。